
ECD | 7月10日〜7月24日 | 「ECDの休日」Vol.12
ラッパーECDと写真家植本一子の結婚・出産までをリアルタイムで綴った人気連載「WE ARE ECD+1」より約1年。ECDの新連載が展開中です!!
今回は、ECDの休日限定ダイアリー。知られざる彼の休日を、日記形式でお届けしていきます。
Text:ECD
7月11日(日) 曇
日曜なので長女の送り迎えはなし。僕は午前中床屋、昼食後妻は久しぶりにひとりで新宿へ。その間、長女が昼寝するのを待って次女を抱っこしながら今度久しぶりにあるDJプレイのためのレコード選び。
7月17日(土) 晴れ
久しぶりに淫夢を見て目覚める。
そういえば次女は去年の今頃はまだ着床もしていなかった。次女が産まれるきっかけになった晩のことはよく憶えている。
うちのマンションのはす向いの3階建ての建物の屋根の上はペントハウスのようになっているのだが、そこはよく下北の街などでステッカーを見かけることがあるせいで名前だけは知っているバンドの事務所なのだった。その晩、夜も更けた頃その方向からギターを弾きながら歌う声が聞こえてきた。女の子の笑い声も聞こえた。
僕と妻は向こうからこちらが見えないように部屋の明かりをけしてその様子を盗み見た。屋上で男がひとり女の子を前に座らせて歌を聴かせているのだ。やがて気分が盛り上がったのか二人は屋内に姿を消した。僕たちは面白半分でその後の展開を想像した。そして自分たちも、というわけだった。
朝食後、長女を預けに行き、帰ってから歯医者。昼食後ライブ会場の下落合に出かけリハをすませ一旦帰宅、妻が珍しく長電話をしている。離婚調停中の女友達から相談を受けているのだった。なんでも、その女友達の弁護士は、裁判に不利になるから育児が辛かったというようなことはくれぐれも言わないようにと釘を刺すのだとか。「育児が辛かった」と言うと、それだけで虐待の証拠になってしまうらしい。妻も僕もその話には憤った。母性信仰くそったれだ。
長女を迎えに行き、夕食、入浴を済ませて再びライブ会場へ。
7月22日(木) 晴れ
0時半から本番のライブのため、22時に勤務を終えた職場から渋谷・オルガンバーに直行してリハを済ませる。
クボタがわざわざ観に来てくれたり、久しぶりに会う顔も多かったが、なんといってもチェリーブラウンのライブを観れたのが収穫。今日のイベントを企画した千葉くんと知り合ったのはもう23年も前のことだけど、その千葉くんの企画で今最も若手のチェリーブラウンに会えるということの意味は大きい。
3時帰宅就寝。6時に起きて朝食を済ませて長女を送り届ける。家に戻って又寝したいところだったが、暑さもあって寝れず。レコード選びや原稿書きなどして過ごす。
Posted by:ECD
60年生まれ。ラッパー。本名石田義則。ファイナルジャンキー主催。 96年に、日比谷野外音楽堂で開催された伝説的なHIPHOPイベント「さんぴんCAMP」を主催したジャパニーズヒップホップのオリジネーター。アルコール中毒に悩まされた時期もあったが、今では立ち直り警備員をしながら音楽活動を続けている。『ECDIARY』(レディメイド・インターナショナル)『失点イン・ザ・パーク』(太田出版)などの文筆活動を始め、音楽活動以外でもその才能を発揮している。




