
チームラボ | 台北「生きる」展 レポート |「WORLD CULTURE REPORT」Vol.17
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今回は、チームラボで広報を担当する工藤岳氏が、4月9日から5月8日まで カイカイキキ ギャラリー台北で開催されたチームラボの個展『生きる』の模様を、現地からレポートしてくれました。
Text:工藤 岳(チームラボ)
今回は僕らにとって初めての個展。しかも、台北! カイカイキキ ギャラリー!!
僕は、4月8日東京発。期待と不安でココロ泡立たせながら、肌寒い羽田から飛行機で約3時間半。降り立った台北の空港は、蒸し暑かったけど、花粉も飛んでいなかったので心地良かったです。
昨年、村上隆さんにお声をかけて頂いたのが、このプロジェクトのそもそものはじまり。他の作品展示を減らしてでも、今回の展示のために新しい作品を創ろうと思い、書家の紫舟さんに書いていただいた「生」 という書をモチーフにした作品をふたつ作りました。

Photo:Hideyuki Motegi
「まるで大震災に対して意図があるような展示構成ですが、内容は震災以前に決まっていたものでした。けれども、大震災の後、展示構成を見直してみて、すべてがつながっているように思えました。『生』という作品を作った理由のようなものが改めてわかったように感じました」という猪子の言葉ではないですが、今年の頭から、なんだか「生きる!!」みたいなテンションだったのです。
日本から遠いようで近い台北の地での開催。台北は、アジアの匂いがして、ネオンがきれいで、治安がものスゴく良くて、そしてなにより、人々が、 日本人に対してとても優しかったです。
コンビニは、ニホン過ぎてビックリしました。日本を出る前に「絶対食べろ」と言われた、 ウーロン茶に八角などのスパイスを入れたもので煮込んだ台湾の煮卵。その横に、当たり前のように置いてある、おでん。その他、陳列棚に並んでいる商品は、家の近所のコンビニよりも品揃えが良かったです。

巨大サイズのタピオカを片手にギャラリーに行くと、展示の準備も着々と進んでいて、猪子が台湾メディアの取材を受けていました。インタビュアーのバイタリティもハンパなく、日本人でも理解不能な猪子に対して、4時間ものロングインタビューを行っていました。しかも、デザイン誌と、なぜかビジネス誌!!
うれしかったことは、ラボの展示とは思えない時間に設営が終わったこと。 猪子もいるし、間違いなくいつものように朝までかかる、と腹をくくっていたのですが、終電のある時間に設営完了(台北の終電が何時か知りませんが)。「カイカイキキギャラリー、ヤバい!」と感じ入った次第です。 その後、少しばかり呑みに行き、明日に備えました。

軽い二日酔いで迎えた9日は、朝から、村上隆さんとカイカイキキギャラリーの皆さん、Pixivの片桐さんとスタッフの皆さん、 『美術手帖』の岩渕さん、そして、友人たち。皆で、ワイワイと飲茶をして、死ぬほど小龍包を食べました。そして、『美術手帳』の取材。村上さん、片桐さん、猪子という面子での鼎談でした。 内容は、5月17日発売の『美術手帳』で。
19時からのオープニングには、日本からたくさんの友人が来てくれま した。わざわざこの展示のために、日本から来てくださった曽我卓史さんは、スゴくカッコ良い書の作品作っていました。 グラフィック・アーティストのハヤマトモエさんとは、色々と近い友人がいたりして、驚きの出会いでした。
あっという間の2時間でしたが、ギャラリーに集まってくださった皆さんを見ていて、「『ジャンプ』とかでこういうシーンがあったなぁ」と、なんだか涙が出ました。


Photo:Hideyuki Motegi


最後に、村上隆さんから頂けたコメントを紹介し、レポートを終わらせていただきます!
村上隆さんからのコメント
チームラボの猪子さんを紹介してくださったのは、pixivの片桐さんでした。
「ネット業界の有名人は、モノ作りに対してピュアじゃない人ばかり。その中で唯一、会っておいた方がいい人を紹介したい。ネット界唯一の良心なんすよ、彼は!」という片桐さんの強いプッシュで、チームラボに行くことになりました。
しかし、私にとって、猪子さんの事前の印象は、相当悪かったのです。
「朝まで生テレビ」で猪子さんが登場した回をたまたま見ていて 、その時の物言いがメチャクチャ戦略的に「世代間闘争」を触発しようとしていたので、ハッキリ言って「なんていけずな人間なんだ!」 とか「こういう人間こそ老人になると逆になるのだ!」とか、もうTVに向かって悪態をつくぐらい鮮烈に嫌な印象が、僕の脳裏にインプリントされていました。
「そんな人が『ネット界唯一の良心』なんて…」と、進まぬ気持ちを引きずって、片桐さんに誘われるまま本郷にあるチームラボに行きました。
そこで見せてもらった数本のアニメーションにガツンとやられてしまいました。
人間性がどうとか、戦略的なあれこれがどうしたという話とは関係のない、僕が夢見ていた映像が、そこにあったのです。
日本の絵画史を、スーパーフラット理論でアニメ化するとできるであろう作品が、そこにあったのです。
芸術ってそういうもんです。
とにかくTVで観た猪子さんの印象の悪さと、作品の素晴らしさのギャップに参ってしまい、展覧会を申し込みました。
実は、そのギャップの演出も、多分猪子さんの術中なんでしょうね。
今となっては、猪子さんとの出会いを与えてくれた片桐さんと神様に感謝しております。
台湾での展覧会は、マジなギャラリーでは初となる展覧会ということで、気合いを入れてインスタレーションしてくださり、オープニングに来ていたキュレーターにも見初められ、即刻今年のヴェニスビエンナーレ正式招待グループ展への出展が決定したりと、持ち前の運の良さを発揮しておりました。
ここから先、チームラボが芸術の世界にどんなアプローチをしていくのか。
僕らカイカイキキは、作品展示と販売の分野からのお手伝いとなりますが、さらなる成長と、深さを増す彼らの探求に、ワクワクし続けたいと思います。
Photo:Hideyuki Motegi
Posted by:チームラボウルトラテクノロジスト集団。プログラマー、ロボットエンジニア、数学者、建築家、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、CGアニメーター、編集者など、様々な情報化社会のものづくりのスペシャリストから構成されている集団。インターネットが張り巡らされた情報化社会において、サイエンス・テクノロ ジー・デザイン・アートの境界を曖昧にしながら、『実験と革新』をテーマにものを創ることに、もしくは創るプロセスを通して、ものごとをソリューションする企業。主な実績として、産経デジタルのニュース・ブログポータルサイト「iza」。『花紅』他作品でミラノサローネ(07)に参加。au Design projectにて制作したコンセプトモデル携帯『actface』が文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品 (07)。『花と屍(08)』を仏ルー ヴル宮内国立装飾美術館で発表。「水墨空 間『然』」が「ADAA大賞」他2賞を受賞(08)。コニカミノルタプラザにて空間作品『百年海図巻(09)』を発表。 Twitter連動型商品在庫情報検索/レコメンドボット「コレカモさん」を開発(10)。奈良県平城遷都一三〇〇年記念映像作 品「ICONO-NARASIA」を発表 (10)。チームラボハンガーを PUBLIC/IMAGE.3Dにて発表(10)。














