
MU-STARS | ミュー スターズ | Musician
Sarudogとタカによる、フレッシュでファンキーなブレイクビーツ・ユニット、MU-STARS。ユア・ソング・イズ・グッド やサケロックなどを擁するレーベル「カクバリズム」の期待の新鋭だ。新宿OTO、渋谷オルガンバーなど、都内各地のクラブで、様々な大物DJたちとのレギュラーパーティーを持つ彼らに、うるさがたのコア・リスナーからもアツい視線が注がれている。そして、一昨年発売された1stアルバム『Check 1, 2』では、イルリメやユア・ソング・イズ・グッド、ブレックファストの森本雑感、JPC bandのTAKUTOなど、盛り沢山のゲストを迎え、新感覚のミクスチャービーツを披露してくれた。5月4日にUNITで開催される「Public/image.org」創刊記念パーティにもDJとして出演する2人のルーツ、そしてMU-STARSのこれからを語ってもらった。
Text : タナカヒロカズ
MU-STARSとしての活動はいつ頃から始まったのですか?
Sarudog(以下S) : 一応、2001年頃結成になってます。あんま覚えてないですけど。
2人が出会ったきっかけは?
タカ(以下T) : 実は小学校からの幼馴染なんですよ、僕達。
S : 小学校が一緒で、中・高校は別になって、大学でまた同じところにって感じです。タカは中・高が男子校で、つまんなかったみたいなんですけど、僕は大学まで共学の一貫校で楽しかったんで、「おいでよ〜」って言ったら、同じ大学に来ちゃったっていう(笑)。
T : 大体いつも僕がSarudogに寄っていくって感じですね(笑)
S : でも、学校は別だったけど家は近かったんで「この音イイよ〜」みたいな感じで交流はずっとありましたけどね。

その頃に影響を受けたアーティストを教えてください。
S : 僕は圧倒的にスチャダラパーとビースティーボーイズですね。小6の時に『ゲームボーイズ』を聴いて、何かワクワクする感じがして、中学に入ってからは本格的にハマりました。それからスチャダラが使ってるネタとかがが気になり始めて、音楽的に掘っていったって感じですね。高校の頃は、周りがハイスタとかメロコア聴いてる友達ばっかりだったんで、ヒップホップを聴いてるのは俺だけみたいな感じで、なんか少し疎外感があったんですよね。主流じゃないっていうか(笑)。趣味嗜好が他の人と違った。だから、その当時からロック好きのヤツに対してどうやってヒップホップを広めるかっていうを密かに練ってたんですよ。その経験が今に繋がってる気がしますね。
タカさんは?
T : 割と兄貴の影響もあったんですけど、初期パンクとか、クラッシュとか聴いてて、それから徐々にsarudogに教えられるまま、気付いたらヒップホップへ。中・高が男子校で、周りのヤツらはJ-POPばっかでしたね。僕の青春はそんなもんですよ(笑)。
そんな2人がまた大学で合流したワケですね。
S : そうですね。それからは学校帰りに一緒にレコ屋に行くようになりました。大体、渋谷、下北沢、新宿がメインで、ディスクユニオンとか下北沢のフラッシュディスクランチとか。いかに安く掘るかって感じでした。
T : お金もあまりなかったし、飯を食わずにレコを買うみたいな(笑)。
S : もうホントにレコード漬けの毎日でしたね。中学からずっと僕の部屋が4畳半だったんですけど、タカが僕の部屋に遊びに来ても、レコ−ドに囲まれたまま立ちっぱなしみたいな(笑)。

カルチャーとして影響を受けたのはどの辺りになるのですか?
S :いわゆる『渋谷系』ですかね。嫌いな部分もあったけど、影響っていう意味ではデカかった気がします。
元ネタをディグる文化みたいなものですか?
S : そうですね。例えば、ネタ曲のバックグラウンドを知らないと楽しめなかったりとか。深読みができるのが楽しかったのかもしれないですね。小学校の頃から色んなモノを集めていて、当時、ビールとかお酒の「王冠」を集めるのが流行っていて、「あの酒蔵がヤバい」とか言って「王冠」掘ってました(笑)。その頃からディグる精神は旺盛だったのかもしれません。あと、個人的には自分は「とんねるず世代」だと思ってるんで、貴さんが番組スタッフをネタにしちゃう感じとか、ああいうのが刷り込まれてるんじゃないかなって勝手に思ってるんですよ(笑)。
ちなみに出身はどこなんですか?
S : 代官山です。
T : 広尾です。
「渋谷系」の時代“ど真ん中”を、東京の“ど真ん中”で通過したワケですね。
T : そういうことになりますね、一応(笑)。
そして、カクバリズムから7インチと12インチをリリースし、さらに一昨年にはフルアルバムもリリースされたわけですが、イルリメやユア・ソング・イズ・グッド、ブレックファストの森本雑感、JPC bandのTAKUTOなど、参加ゲストが超豪華でしたよね?
S : 周りの友達がスゴいっていう(笑)。僕がファンだった仲の良い人たちに声をかけて、自分の作ったトラックで好きなアーティストたちが遊んでくれるっていう幸せな時間が詰まってます。しかも、僕のアイドルであるスチャダラのシンコさんに「ガムシャラだけどポップでどっか懐かしいのナッ!」ってコメントを貰って、スゴく嬉しかったですね。

今後のリリース予定は何かありますか?
S : SFシリーズっていう「和モノ」の音源を集めたコンピレーションをリリース予定です。僕が掘ってる「和モノ」は、70年代頃の日本のジャズロックが多いんですけど、それがダサカッコいいんですよ。それを一部のお店限定でMIX CDで2枚まとめてリリースする予定です。今までネタとして掘っていたものを一挙にMIXした感じですね。
「和モノ」のレコードを掘るようになったのは、やはりスチャダラパーの影響ですか?
S : スチャダラパーが提示していた和モノのオールドスクールとはあまり関係なく、ブレイクビーツとして単純に何か面白いものがないかなって感じで、高校の割と早い段階からジャズを掘り始めていて、当時は和モノのレコードが安くて、しかも思いのほかカッコ良かったので、買い集めていたんですよね。だからブレイクを探すっていう観点で「和モノ」を掘ってました。街のヘンなリサイクルショップとか、フリマとかの方が意外と掘り出し物があって、結構足繁く通ったりしてました(笑)。
次回のオリジナル作品の制作も始めているのですか?
S : そうですね、曲はぼちぼち作り始めてます。次回作は、前作よりももっと音楽的にしていきたいと思ってます。フレーズサンプリングは抑え目で。
制作現場でのsarudogさんとタカさんの役割は?
S : 制作に関しては100 : 0です(笑)。
T : 大体そんな感じです。スタジオ行かなくてもよくない、俺?
S : いやいや、来たほうがいい(笑)。
タカさんに意見を求めたりしないんですか?
S : もちろんしますよ。でもあんまりハッキリ言ってくれないですよ。「このフレーズどう?」って聞いたら、「う〜ん」って感じで。それをいかに汲み取って音に反映させるか、みたいな(笑)。それが結構楽しかったりするんで、いてもらわないと困るんです。タカがいつピエール瀧さんみたいになるかって気になってるんですよ。「存在感のないピエール瀧」っていうのがウリなんで(笑)。ちなみに、ホフディランさんの新作で僕ラップやってるんです。ホントはラップも取り入れてやっていきたいんですけど、歌詞を書くのがホント大変で、ラップで1枚アルバムを作るとなると、どれだけかかるかわかんないですよ。でもラップがあるとライブもやりやすいので、試行錯誤中です。
T : じゃ、持って行くよ。「書いてみたんだけど〜」って(笑)。
S : マジでそういうの待ってるから(笑)。
Mu-Starsも出演するイベント『Public/image.vol4』の詳細はこちらから。






