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SHOHEI TAKASAKI | ショウヘイタカサキ | Art Director / Painter

音楽関連のデザイン/アートディレクションなどで展開される、荒々しいタッチで描かれた生命力あふれるアートワーク。ショウヘイタカサキが描く独特のモチーフは、あくまでも作家の純粋な衝動から生まれるものではあるが、その背景に見え隠れするストーリーが時に示唆的なメッセージとなり、見る者の奥底にある感情を激しく揺さぶる。原宿のセレクトショップ Revelations/で間もなくスタートする最新個展『BOZO at Revelations/』もまさにそのような展示となりそうだ。彼が新たにスタートさせた「BOZO SKELTON」シリーズの延長戦上にある今回の展示では、近年興味を持ち始めたという「大量生産/大量消費」がキーワードになっている。人間の死後の姿である「BOZO SKELETON(=アホな骸骨)」たちは、果たしてどのようなストーリーを語ってくれるのだろうか? 展覧会を直前に控えた彼に話を聞いた。

Text:原田優輝
 

まずは、今回Revelations/で開催される展覧会について教えてください。

僕が新たにスタートした「BOZO SKELETON」というシリーズがあるのですが、今回の展示はその延長線上にあるものです。「BOZO SKELETON」は、色んなニュアンスがあると思いますが、ここでは「アホでマヌケな骸骨」というような意味で捉えています。彼らは、生きているうちにやり残したことがあって死んだ人間たちの姿で、それを死んでしまってから満喫しているようです。だから、「BOZO」なんです。でも、この作品のテーマは決して後ろ向きのものではなく、悔いを残してしまわないように、今やれることを精一杯自由にやろうという意味が込められています。

制作に取りかかる際は、毎回このように明確な世界観を設定するのですか?

このシリーズはかなり明確な方ですね。普段描く絵にはテーマがあまりないものもありますし、ノートに落書きするようなノリで描くこともあります。絵を通して、みんなに向けて「もっとこうした方が良いんじゃないか?」と訴えかけたいという気持ちはあまりないかもしれない。それよりも、日々感じていることや、自分がこうありたいと思う姿を、あくまでも自分や身近な人たちに向けて描いているのだと思います。普段生活をしていて、大切だけど忘れてしまいそうになるものって絶対ある。それは、会社員の人にとっても、僕みたいに絵を描いたり、デザインをしている人にとっても同じものだと思うんですが、今回の「BOZO SKELETON」にしても、そういうことを考えている時にたまたま描いていた骸骨に命が吹き込まれ、自然とテーマを持っていったという感じですね。

shohei

その「BOZO SKELETON」シリーズが今回の展示ではどのように展開していくのですか?

今回は、洋服屋で展示するということもあったので、生前ファッションが大好きだったヤツらを集合させてみたら良いんじゃないかと思ったんです。そう考えている時に、今シーズンのショップのテーマが「アメリカ」だということを聞いて。アメリカと一言で言っても、かなり抽象的ですけど、その中でも「大量生産/大量消費」という側面に焦点を当て、シルクスクリーンの作品をメインにすることにしました。これまで自分が作家として発表してきた作品は、ある意味大量生産とは真逆に位置するものだったのですが、今年に入った頃からちょうど大量生産という考え方が、ある意味気になり始めていたんです。そこにはハンドメイドで一点物を作るというこれまでのプロセスとはまったく違う考え方があるハズなんですが、より多くの人の目に行き渡るアプローチをしてみるのもアリだなと思ったんです。

シルクスクリーンの作品がメインということですが、具体的にはどのような作品になっているのですか?

今回、大量生産というテーマを課して、自分なりにその落としどころを考えた結果、同じ版を使いながら、刷られる側をハンドメイドにするというアプローチに行き着いたんです。具体的には、6メートル近くある布に絵を描き、それを裁断して作ったキャンバスにシルクでモチーフを刷っています。

shohei

大量生産という意味では、普段手掛けられているデザインの仕事も、ある意味近い部分がありますよね。

基本的に、パーソナルな絵と普段やっているデザインは、自分の中で明確に線引きしています。デザインには、必ずクライアントがいるわけで、彼らとコラボレーションするという意識でやっています。一方で絵を描く時は、誰かのために描くという考え方はまったくなくて、言葉では表現できないものを残しておきたいというシンプルな部分がモチベーションになっているのかもしれない。デザインをそれと一緒にしてしまうと、デザイナーと名乗ってはいけないような気がしてしまうんですよね。

現在は、音楽関連のアートディレクションを多く手掛けていますが、やはり音楽から受ける影響は大きいのですか?

相当ありますね。パンクを初めて聴いた時からずっと影響を受けてきています。変な言い方かもしれませんが、僕の中でのパンクというのは、「今を精一杯生きる」ということなんです。絵描きなら思うままに一生懸命描けばいいし、デスクワークをしている人ならそれをしっかりやればいい。仕事をさぼって彼女とデートがしたいと思ったら、精一杯デートして楽しめばいいと思うんです(笑)。僕自身、これまでずっとそうしてきたつもりですし、一緒に何かをする身近な人たちにはそうあって欲しいと思う。もちろん節度はあると思いますけど。実際にそういう人たちが周りに集まってきている気がします。

shoheishohei

そうした想いが作品にも反映されているようですね。

そうかもしれないですね。でも、描き終えた作品に関しては、それを見たり手にした人が、好きなように可愛がってくれればいいと思っています。「この作品にはこういう意味があるから、こう飾ってほしい」とか、そういう気持ちはまったくないですね。

絵を描く時に大切にしていることがあれば教えてください。

子供の頃からずっと絵を描き続けてきてますが、一番最初の記憶としてあるのは、幼稚園の卒業アルバムの表紙に描いた海の絵なんです。サメやタコが海に浮かんでいるような絵だったんですけど、今見ても相当良いんですよ。それと今の自分の作品を比べることはできないけど、今でもそうありたいなとは思っています。当時の彼は、感じたものをそのまま描いたり言ったりしていたと思うし、相当自由だったのかもしれない。そういう部分を失いたくないと思いつつ、やっぱりできてないところがあって、僕にとって絵を描くということは、それらをひとつひとつ自分の中で納得させていく作業というか…。あくまでも感覚的にやっていることではあるんですけど。

shoheishohei

そういう想いがありつつ、今回の展示では、子供とは対極にある骸骨を描いているのが興味深いです。

そうですね(笑)。今回は、描きながらで骸骨たちと対話をしている感じです。僕自身、彼らの年齢や性別がいまだにわからないですし、今はそこにはあまり興味がありません。でも、描き続けていくうちにもっとたくさんの登場人物が出てきて、新たなストーリーも生まれていくかもしれません。

展示楽しみにしています。最後に、今後やっていきたいことなどがあれば教えてください。

今、洋服を制作しています。これもさっきの「大量生産」の話につながるのですが、例えば半年単位で目まぐるしく生産・消費されていくファッションのサイクルに興味があるんです。もちろん、今後そういう方向にシフトしていくという意味ではありませんが。「OONNOO」というブランド名で、来年の頭にはスタートできるんじゃないかと思っています。

shohei

【SHOHEI TAKASAKI “BOZO at Revelations/” Exhibition】

クリエイティブスタジオANSWRがプロデュースする原宿のセレクトショップ「Revelations/」にて、SHOHEI TAKASAKIによる個展「BOZO at Revelations/」を、10月3日(金)から12月9日(火)まで開催します。
初日、10月3日(金)19時より、作家を交えたレセプションパーティーを行います。
revelations

 
 
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