loading...

PUBLIC-IMAGE.ORG

Creators Dictionary for Realtime Culture

  • PUBLIC-IMAGE.STORE
  • PUBLIC-IMAGE.3D

Jesse Auersalo | ジェシー・オウエサロ | Graphic Artist / Illustrator

ロンドンで最も勢いのあるデザインスタジオ「BIG ACTIVE」に所属し、アート誌「BEAUTIFUL/DECAY」の表紙を飾るなど、独自のモノクロ・イラストレーションで注目をあびるアーティスト、Jesse Auersalo。デザインやファッションの影響を受けつつも、その作品に見られる謎めいたポートレイトやマスク、シュールリアリスティックなオブジェクトは、その裏にひそむ何かを暗示するかのようなアーティスティックな世界を展開している。PUBLIC/IMAGE.3Dでの展覧会も控え、新作の制作に取り組む彼に、これまでのキャリアと自らのクリエーションについて語ってもらった。

Text:永田恵美

子どもの頃、最初に体験した「アート」は何でしたか?
4歳頃から絵やドローイングを描いていた記憶があるんだ。その写真を後で見たりもしたよ。いつも僕たちの写真を撮ってくれていた父親には感謝しなきゃね。僕の父親は、とても腕のあるフォトグラファーで、グラフィックデザイナーでもあったんだ。グラフィックデザイナーやイラストレーターとして長く活動していて、僕が子どもの頃は、寝る前に一緒に「夜のドローイング」をしていたよ。これは精神的にも良いことだったと思う。寝る前にドローイングを描くと、頭の中に浮かんだことやその日の出来事を思い出すのにちょうど良かったんだ。

イラストレーションの仕事を始めるようになったのはいつ頃ですか?
7年前に独立して、イラストレーションの仕事を始めたんだ。最初の数年は、雑誌の編集の仕事をしていたんだよ。その頃に、一流のデザイン誌のアート・ディレクターたちと知り合って、後のコラボレーションにつながったんだ。2008年の春にロンドンに引っ越したんだけど、その頃から僕の作品がブログ上で話題に上がるようになって。はじめは変な感じがしたよ。僕は、ブログとかそういう類のものをチェックする方ではないのに、突然自分がそういうメディアの一部になっていたんだ。このおかげで、たくさんの人たちに僕の作品を見てもらえるようになったんじゃないかな。

Jesse Auersalo

どんなものにインスピレーションを感じますか?
一見面白くもなんともないものからインスピレーションを受けることが多いよ。たとえば、道端のゴミの山や、壊れた建物、窓に映った歪んだ像とかね。他のクリエーター、特にイラストレーターの作品からインスパイアされることはあまりないな。僕にとってのインスピレーション・ソースは、面白い建物を見ることだったり、クラシックのコンサートを聞きに行くことだったり、アンティークショップに出かけることなんだ。

人物のポートレイトのような作品が多いような気がしますが、モチーフはどのように決めているのですか?
それはたぶん、僕がもともとグラフィック・デザインをやっていて、シンプルにまとめる方が好きだからだろうね。顔って誰もが飽きないモチーフだと思うんだ。毎日誰かの顔を見ているし、そこから何かを読み取ることもできる。人の顔を見ていると、喋らなくてもその人が何を言いたいのかがわかるよね。顔の表情やボディーランゲージこそが、本当のことを語っているということだよね。

Jesse Auersalo

Jesse Auersalo

モノクロの作品も多いですね。
これはみんなが古い写真に惹かれてしまうのと同じで、単純に古いモノクロ写真に惹かれてしまうところがあるからなんだ。何か手の届かないものを見てしまったような気持ちになるから、古い写真は魅力的に見えるし、つい好きになってしまうんだろうね。

まるで写真のように、ディテールのテクスチャまで精密に描いていますよね。どのようなプロセスで描くのでしょうか?
まず写真に撮って、それを横に置いて見ながら描き始めるんだ。作業はすべてデジタルで行うけど、想像するほど簡単な作業ではない。時々スゴくフラストレーションを感じるし、時間もかかるけど、このやり方が好きだし、今後もただ楽だからという理由で、別の便利な方法に変えることはないだろうね。昔からのスタイルを信じているんだ。それから、汗と涙もね。

有名なエージェンシーや雑誌と仕事をするなど、第一線で活躍されていますが、これまでのキャリアにおいて、ターニングポイントはなった出来事はありますか?
ロンドンに移って、「BIG ACTIVE」と一緒に仕事を始めてから、色々とうまく転がり出したんだ。もともと物事が動いている場所へ引っ越すのも悪くないと思って、ロンドンに引っ越したんだけど、それはやはり大正解だったってことだね。

Jesse Auersalo

これまでにロンドンの「BIG ACTIVE」、フィンランドの「PEKKA」など各地のエージェンシーと仕事をされていますが、アートとデザインの関係についてはどのように考えていますか?
すでに有名なエージェンシーだった「BIG ACTIVE」と、注目され始めたばかりだった「PEKKA」を比べるのはなかなか難しいけど、どちらもコマーシャルな仕事も、僕に合うアーティスティックな仕事も両方扱っているよ。僕はそのどちらかに偏ってしまうのは好きじゃないんだ。

Jesse Auersalo

他のクリエイターとのコラボレーションにも取り組んでいますが、個人のプロジェクトとコラボレーションでは違う部分はありますか?
作業のやり方自体はそんなに変わらないよ。人に会ったり、一緒にランチに出かけるのは好きなんだけど、作品を描くときは集中しなきゃいけないし、描いてる最中はある程度のプライバシーが必要なんだ。だから、コラボレーションしている時でも僕は自分のオフィスで働く方が好きだね。

制作において大切にしていることがあれば教えてください。
新しいプロジェクトを始めるときは、ひとつのアイデアにしぼる前に、いくつかのアイデアを試してみるんだ。そこで少しでも疑いを感じたら、それに飛びつくことはあまりしない。常に自分のやっていることを信じて、自信を持っていたいからね。

最後に、今後の予定を教えてください。
7月に「PUBLIC/IMAGE 3D」で展示する作品の制作に取り組んでいるよ。サウンドとビジュアルが一体になった作品も作っていて、それも一緒に展示するんだ。才能ある友達のミュージシャンとのコラボレーション。スゴく楽しみだよ。

Exhibition Information

オープニングレセプション:2010年7月2日(金)18:00-21:00
来日作家を交えたオープニングレセプションを開催します。

アーティストトーク:2010年7月10日(土)18:00-21:00 ¥1,000(1D込み)
来日作家によるプレゼンテーション、Q&Aを行います。

会場:PUBLIC/IMAGE.3D
東京都世田谷区池尻2-32-2-1F
営業時間:12:00-19:00 (月曜日定休)入場無料
協賛:Finlandia vodka
後援:フィンランド大使館、フィンランドセンター

PUBLIC/IMAGE.STORE

DICTIONARY

RELATED