MUSIC『NUOU』/ROVO | CD Review
ダブ、テクノ、ジャズなどあらゆるジャンルを飲み込み、卓越した演奏技術で最強のサウンドを作り出す、超絶人力トランスバンドROVO。約1年半ぶりにリリースされる8枚目のオリジナル・アルバム『NUOU』のダイナミックで力強いサウンドに、改めてROVOの揺らぐことのない圧倒的なパワーを思い知らされる。
Text:長汐祐人
前作『CONDOR』は、1曲55分3部構成から成る組曲で、アルバム1枚を通してジワジワと盛り上がりを見せていくテンションに、こちらの意識もジワジワとトリップしていく、壮大なスケールのアルバムだった。
一方、現在の6人編成になってからは初めてとなる複数曲からなるアルバム『NUOU』は、宇宙、地球、大地などそれぞれテーマが違う5つの楽曲が収められている。
5つの楽曲それぞれに、壮大な世界が凝縮。どの曲もROVOお得意の徐々に登り詰めていく構成で、一気に彼らの世界に引き込まれてしまう。
例えば、3曲目の『MELODIA』は静かな森のなかにいるかのように穏やかに始まり、やさしく響き渡る勝井のヴァイオリンにうっとりとした気分になる。しかし、気がつけばヴァイオリンはその響きをだんだんと強め、ツインドラムのビートは何倍にも増して激しくなり、曲は大きな盛り上がりを見せていく。まるで、無限の可能性に向かい大きく成長していく生命の力強さを表しているかのようにダイナミックな1曲だ。
ROVOの壮大な世界を成り立たせる、6人の確かなセンス、そしてストイックな姿勢は他のバンドの追随を許さない。結成から12年、ROVOは衰えることも停滞することもなく、常に高みを目指してどこまでも登り詰めていく。今作『NUOU』も、聴く者を異次元空間へと導いてくれるだろう。
Release Information
『NUOU』
アーティスト名:ROVO
レーベル : wonderground music
リリース日 : June 04. 2008
Artist Profile
ROVO1995年、勝井祐二、山本精一らが中心になって「宇宙っぽいことをやろう」とで結成。芳垣安洋、岡部洋一らの出す圧倒的な高速ダブルドラミングから「人力トランス」とも言われ、Strobo、Natsumenなどの後続のグループを生み出すことに。恵比寿みるく、渋谷オンエアーで精力的にライブを重ね、特に新宿リキッドルームでは「Man Drive Trans」というパーティーをROVO名義でオーガナイズし、話題に。2000年フジロックフェスティバルに出演、メタモルフォーゼなどの野外フェスティバルに多く出演するようになる。2003年からは毎年ゴールデンウィークに日比谷野外音楽堂にて「Man Drive Trance Special」を開催。6月4日に前作『CONDOR』より1年半ぶりとなる通算8枚目のアルバム『Nuou(ヌー)』をリリース。7月には東名阪ツアーも行われる。














