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BOOK『ホームシック 生活(2~3人分)』/ ECD+植本一子|『ホームシック 生活(2~3人分)』レビュー

Public-image.org」で連載され、更新の度に驚異のアクセスを記録した「WE ARE ECD+1」が、新たに書き下ろしを加え、遂に書籍化された。アーティストとしてではなく、ひとりの男として赤裸々に綴られた本書は、ファンはもちろん、この本で初めてECD一家に触れる人にこそ読んでほしい。

Text:石井幸太


『ホームシック 生活(2~3人分)』
ラッパーとして、小説家として活躍し、熱烈なファンを生み続けるECD。彼が24歳年下の写真家、植本一子との交際、結婚、妊娠、出産までをリアルタイムに綴った人気連載「WE ARE ECD+1」。さらに出産後の娘・くらしが加わった3人での家族生活、妻・一子とのなれ初め話が新たに書き下ろされた本書は、決して華やかなエピソードも、壮大な悲劇もない。ここにあるのは、誰の身にも起こり得る、どこにでも存在する普通の出来事。ただ単に、ECDというひとりの男の、人生の折り返し地点が克明に記録してあるだけなのだ。
しかし、「ありふれた日常」とは、「つまらない日々」という意味ではない。日々、大なり小なりハプニングは起きるし、嬉しいこともあれば、立ち直れなくなる程悲しいこともある。そんな出来事の一つひとつが、あまりにもリアルに書き記され、過酷な現代社会を生きるということの辛辣さを感じさせもするが、それ以上にECDを取り巻く人々の暖かさというものが伝わってくる。

本文の合間に挿入された植本一子の柔らかな光を捉えたスナップ写真は、どれも身近な距離感の中で撮影されており、たとえ、ECDやその友人、産婦人科の先生といった登場人物たちを知らずとも、写真を通して、彼らの人柄やオーラのようなものが伝わってくるせいか、不思議と親近感がわいてくる。また、写真だからこそ表現し得る空気感が、文面上の生活によりリアリティを与えている。
「最も縁遠いと思っていた現実に今自分は身を置いている。しかもまだ、これで終わりというわけではないらしいのだ。」とECDは記している。これからも彼ら一家のささやかな生活を、そっと見守り続けていたい。
『ホームシック 生活(2~3人分)』


『ホームシック 生活(2~3人分)』
Release Information
『ホームシック 生活(2~3人分)』












植本一子
Exhibition Information






Artist Profile
ECD

植本一子

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