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MUSIC『A World Of Pandemonium』| the HIATUS | CD Review

ヴォーカル/ギターにしてメイン・ソングライターの細美武士、ベースのウエノコウジ、キーボードの堀江博久、ドラムの柏倉隆史、ギターのmasasucksと共に進化を遂げてきたthe HIATUS。今年6月のセカンドEP「Hatching Mayflies」リリース、フジロックを含む大型フェスへ出演を経て、11月24日からツアーをスタートさせている彼らは、2011年の年の瀬にリリースするサード・アルバム『A World Of Pandemonium』で多くのリスナーを驚かせることになるはずだ。

Text:小野田雄

the HIATUSは、今作において、その音楽性をプログレッシヴに発展させている。アコースティック・ギターやエフェクティヴなエレクトリック・ギター、プログラミングや様々なキーボード/シンセサイザーをフィーチャー。「Souls」には元ウィーザー/現レンタルズの女性ヴォーカル、ジェイミー・ブレイクが参加しているが、アルバムの土台となるリズム隊の圧倒的なグルーヴと感情を余すところなく注ぎ込んだ緻密なバンド・アレンジはポスト・ハードコア・バンドの進化を思い起こさせるかのようだ。爆発的なバンド・アンサンブルを聴かせる「Broccoli」からブラジリアンなギターが切なく軽やかに駆け抜ける「Flyleaf」、そして、ホーンとストリングスをまとって壮大に展開する「Shimmer」と、大きな振れ幅で描かれる本作の世界は細美のヴォーカルが担う美しいメロディをガイド役に、40分弱のマジカルなリスニング・ジャーニーへとリスナーを誘う。
そして、5人が描いてみせる新しい音の風景は、さらに素晴らしいエンジニアたちによって鮮明なものへと昇華されている。起用されたのは、2008年にグラミー賞を受賞したチャド・ブレイクトータスのジョン・マッケンタイア、シガー・ロスを手がけるビルギル・ヨン・ビルギソン、DCハードコアの雄、元ジョーボックスのジェイ・ロビンスという錚々たる面々。さらにマスタリングはコールドプレイの最新作ほかを手がけるスターリング・サウンドのテッド・ジェンセンが担当しており、磨き抜かれた詞曲や演奏だけでなく、繊細なテクスチャーをも楽しむべきアルバムとして、耳の肥えたリスナーにこそ手に取っていただきたい。


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