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MOTOKO EXHIBITION | いま むかし これから

「ハイチーズ!」

例えばこんな声が聞こえて来て、レンズが向けられてて、どんな表情を作ったら良いのかわからないままフラッシュがたかれて目の前がキラめき、一瞬時が止まったみたいになる。

「写真」とは?

『デジカメ』や『写メ』だったらその場ですぐに「アタシの表情チェック!」「もう一回撮ってよ!」なんて具合に進むけれど、フィルムはそうはいかない。現像、そしてプリントというデジタルよりも少しだけ時間がかかる、けれど愛しい行程を経て、1枚1枚の写真があがってくる。当然「これ、アタシの顔ひどくない?」なんてこともよくある、しかし、同時に時間差で襲いかかってくる「思いがけない瞬間」を写真の中に見つけてはうっかり感動したりする。その感動はいたってシンプルだし、もちろんそこにはアートやジャーナリズムといった社会的背景や、構図、作家性、そもそもそんなことは後から付いて来たようなもので、そんなに関係なかったと思う。斜め、で、変な顔、でも良かった。

昨年、青山にできたばかりの『KANZANあきち』というなんとも変わったネーミングのギャラリーで現在開催中の、フォトグラファーMOTOKOによるWORKSHOP EXHIBITION『いま むかし これから』では、そういった『写真』というものに僕らが本来抱いていたはずの「きらめき」と、シンプルなまでの「感動」が、まるで当たり前のように散らばっていた。
 
Text : 加藤淳也

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2008年4月よりMOTOKO主催で、15名の参加者(メンバー)、そして様々なジャンルから招かれた多彩な豪華ゲストたち(八谷和彦、石川直樹、行定勲ほか)によって毎月行われてきたワークショップから派生した今回の展覧会は、ワークショップの回を重ねるごとに強くなっていったメンバーの熱い思いによって、実現された。

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『KANZAあきち』という広々とした贅沢なまでに自由な空間を惜しげも無く使い展示されたたくさんの写真からはテクニックやコンセプトだけでは語りきれない大事な何かがひしひしと感じとれた。あぁ、この感覚忘れてたかもなぁと思ってついニヤニヤしてしまう。時々、テクニカルにも思える作品に出くわす。作者の意図を読もうとする。写真を見て物語を勝手に構想する。いつの間にかそれが癖になって心地よくなってる。この展示にはそう思わせる何かがある。

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オープニングで慌ただしい最中にも関わらず、訪れた来客者たちに、まるで自分の作品かのように嬉しそうに一つ一つの作品を丁寧に説明してまわっていたフォトグラファーのMOTOKOに少し話を聞くことができた。

今回ワークショップ、そして展示会をするに至ったきっかけは?

写真家志望の方の作品を見せていただく機会がよくあるのですが、既存の写真家の作品をそのまま真似ているようなものが多く、独自の世界が存在する写真は少なかった。ある写真家志望の方にそれを問うと、しばらくたってから、全く違う作品を撮ってきたことがありました。観賞者の客観的な意見を聞くことで写真がよくなることもあるんだって思ったのがきっかけです。

ワークショップを経て、こうしてみなさんの写真を並べてみて、どう思いますか?

技術的な面は格段に進化しましたし、なんといっても、写真が当初に比べ生き生きしてると思います。この不景気でコマーシャルの写真の元気がなくなってきたので、よけいそう感じるのかも。フレームの選び方一つ取っても、見てほしいという思いが伝わってきます。こうして自分の作品をパッケージングして飾るという作業も写真家にとっては大事なことですから。ここでもまた一つ彼らは学んだと思います。とはいえ課題はまだまだあるとおもいますが。

確かにそうですね。それと、生き生きして見える要素の一つで、人物写真が多い印象がありますが、特にワークショップをして来て意識した部分はありますか?

毎回ワークショップではメンバーにいろいろなテーマで課題を出してきたのですが、最近人と人がちゃんと向き合って話をする機会が昔より少なくなっているのではないかと思ったので、「肖像と対話」という課題を出したのですが、なぜか提出されたみんなの写真があまり良くなかったんです。私が求めていたのは会話ではなく対話だったので、これはちゃんと向き合っていないのではないかと思い、この課題に対してはいろいろとみんなで話をしました。その結果、人が写っている写真が自然と増えたのかもしれません。

なるほど。それはワークショップ特有の成果ですね。最後に、MOTOKOさんが思うワークショップ、そして今回のような展示会の魅力とはなんですか?

ワークショップが、というよりも、自分の写真をいろんな人の写真と共に壁に貼って眺めることで、一人で考えるよりもはやく認識ができて、客観的になれるというのが魅力だと思います。
内向的にならずに、少しでも多くの人に写真を見てもらうというのが大事なことだと思います。「対話する。」それがこの先の写真の可能性だと思います。

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